今、世界中で新型コロナウイルス肺炎に端を発した一種のパニック状態が広がっています。

新型肺炎が観測された国では、日本のみならずオーストラリアやヨーロッパなどでも、トイレットペーパーの買い占めなどが行われています。

日本では、デマだとわかっていても、買い占めを行う人が後を絶ちません。

それだけ、人々はパニックに陥りやすいと言わなければなりません。

このようなパニックに人々はなぜ陥るのでしょうか。

普段なら行わないことを焦って行なうのでしょうか。

そこには、「群集心理」というものが関係しています。

では、どういうことなのか見ていきましょう。

(アイキャッチ画像はhttps://www.msn.com/ja-jp/money/news/より引用)

 

パニック状態に内包する心理状態

 

パニックと言っても、色んな種類があります。

例えば、施設が火事になり、客が一斉に出口に殺到するようなパニック、

集団でデモを行うだけでなく、無政府集団のようになり、略奪行為を行なうようになるパニック、

そして、今回のような、社会的に一つの方向へ人々がなだれ込むようなパニックです。

 

ほかにもいろんなパニックが存在すると思いますが、これらに共通するのは、「群集心理」というものです。

群集心理とは何でしょうか。

フランスの社会心理学者、ル・ボンという人は、この群集心理についての学問の基礎を据えました。

全面的に今ル・ボン氏の学説が受け入れられているわけではありませんが、考えさせられるところは多いです。

ル・ボン氏によれば、群衆の中には、群衆にいる各個人のアイデンティティや責任感が埋没し、すべての個人の感情や観念が同じ一つの大きな精神的集団を生み出すとしています。

普段個人としているときにはまず行わないようなことを、群衆の中にいると自己意識が失われ、行ってしまうのです。

その理由として、ル・ボン氏が述べていることを簡単に説明している文章がありましたので引用します。

まず大勢の集団にいるというだけで、周りの圧力、熱気というもので自分の意志が弱くなり無意識的な性質がより顕著になります。 人間には無意識に働いているSystem1と意識的に働くSystem2の二種類がありますが、熱気や雰囲気によってSystem2が弱まって、無意識的に働くSystem1の力が多くなるというわけです。

無意識化は精神的な感染に掛かりやすくなります。 無意識になると直感的に正しいと思えることを受け入れる傾向になり、疑うことが出来なくなっていくからです。

https://www.avocado-fes-thought.com/social-crowd.htmlより引用

 

また、アメリカの社会心理学者R・H・ターナーは、「感染説」というものを挙げています。

それは、群衆にいる人々の、本来様々な感情や観念が、同一の方向に収束していく仮説として、「感染説」を挙げているわけですが、

ある種の感情、観念、行動様式が暗示や模倣を媒介に人々に感染し、無批判に受け入れられる結果、群集心理の雪崩現象を引き起こすという説を唱えています。

 

ここまで難しいことを書いてきましたが、

群集心理に惑わされる人々の心理状態として、

・パニックを起こしかねない群衆の中に一旦入ってしまうと、本来持つ個人としての考えが失われていく
・そして無意識状態になり、群衆が突き進む方向を無意識のうちに受け入れてしまう

という心理状態になるとまとめられると思います。

 

ですから、今回のトイレットペーパー騒動のように、みんなが買い占めに走るのを見ると、それがデマだと知っていても、その理性が取り去られ、良し悪しを識別せずにみんなと同じ行動を取ってしまう、ということになるわけです。

本当に怖いですね。

では、私たちはパニックに陥ったり巻き込まれたりしないようにするために、どうすることができるでしょうか。

「群集心理」から教訓を学び取る

 

群集心理に染まってしまうと、個人としての考えが失われていくと書きました。

ですから、パニックに陥らないようにするためには、絶対に冷静さを失わないことが先決でしょう。

その上でどうすることができるでしょうか。

・事前に備えをしておく
・正しい情報をいつもキャッチできるように自分を訓練しておく
・パニックが生じた時に、その正しい筋の情報を必ず取り入れるようにする
・根拠のないウワサを取り入れない。疑いの気持ちを忘れない

といったことができると思います。

 

今、根拠のないウワサは、インターネットを通して入ってくることが多いです。

そこは、群集心理が起きやすい場所です。

なぜならば、匿名性が高いからです。

群集心理は自分の考えが失われていくと繰り返していますが、ネットは、匿名で書けるため、群集心理を発する土壌が出来上がっているところということなのです。

ですから、ネットから情報を得るときには、本当に正しい筋の情報を見失わないようにすべきです。

真実は多数決できるものではありません。

たくさんの人が根拠なく「トイレットペーパーがなくなる!」と言っていても、それが事実に変わることはないのです。

 

終わりに

今、こういうことに備えをしておけば、もっと悪質なパニックや群集心理に惑わされずにすむことでしょう。

それは、他の人に危害を加えることをいとわなくなる群集心理です。

いつでも、何が真実か、見極めるということを習慣にしましょう。

流行に無意識に乗ることがないようにすることもできるかもしれません。

流行の逆を行くというのではなく、「無意識」状態で追随することがないように、ということです。

では、新型コロナウイルス肺炎の収束と、パニック状態の収束を願うべく、ここで閉じたいと思います。

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